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2020年 4月 21日 別れ
新型コロナウイルスの影響もあり、2020年度は「別れ」がとても希薄になる年になるのではないか。
本来、春というのは卒業式、クラス替えや入学式、入社式など様々な出会いと別れが生まれる季節である。
しかし今年の春は違う。
三密状態を避けるために部活引退試合、卒業式など様々なイベントが突如として中止となった。
「別れ」を肌で感じる行事がないまま、次のステージに進むことが余儀なくされた。
この強制的な別れは、個人個人に振り返る余裕を与えない。すべて奪っていくものだ。
なんとなくコロナのせいで今のコミュニティから何もないまま去っていき、なんとなくいつ会えるかわからない人とのzoomでのやり取りを大事にする。こんな生活を余儀なくされている人、多いと思う。
こんなのはもったいない、と僕は思う。
多くの人は、自粛ムードがもたらした様々なイベントの中止という「結果」のみに目がいきすぎではないだろうか。
確かに卒業式や引退試合がつぶれた悲しさは僕には計り知れない。けれども、それらイベントの中止により悲しんでいる皆さんが、「別れ」のイベントに直面するまで精一杯活動を楽しんできたという事実は僕にもわかる。
だからこそ、楽しんできた、充実していた過程の時間を振り返ることに力点を置いてほしい。
過程の大事さとは、「別れ」があってはじめて気づくものだと思う。卒業式など節目の行事がないからこそ、その大切さにも気づきにくいだろう。だからといって、すべてコロナのせいにして自分のかけがえのない時間を振り返ることをやめるのはあまりにももったいない。
辛い時期ではあると思うが、大切な時間を振り返ることができたら自粛解除後必ずや素敵な「出会い」に囲まれて最高の生活が送れるようになるはずだ。間違いない。
時間がたっぷりある今こそ、悶々と日々を過ごすのをやめ、過去をしっかりと懐古してみるのもいいのではないか。