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2020年 9月 6日 小論文・志願理由書で困っている方へ
さて9月になるとAO・推薦入試や指定校入試の準備が本格化して参ります。
これらの入試で避けては通れないのが小論文や志願理由書の類です。
今年もちらほらと担任助手のもとに下書きを持参しアドバイスを求めに来てくれる生徒が現れ始めました。
彼らの話を聞いてみるとなかなか書き上げるのに苦戦しているとのこと。
それはそうですよね。
これまでの人生で小論文なんてろくに書いたこともないでしょうし、そもそもこのご時世、紙にペンで散文を書きしたためる機会も少ないですから。
かくいう私も小学校の頃、毎日の宿題として嫌々書いていた日記が、唯一と言える日常的な作文活動でした。
それゆえ高3当時の入試直前期、思うように作文できず苦しい思いをしました。
結局多くの人の助けを借りて何とか書き上げ、最終的に滑り込みの合格を果たしたのですが、多くの反省を残しました。
そこで本日は当時の反省と、2年半の担任助手の仕事の中で見出した私なりのアドバイスを僭越ながら共有します。
私は作文添削のプロでも国語の教師でもないのでテクニック的なことは申し上げられないのですが、若干の参考になれば幸いです。
1つ目のアドバイスは
『この9月から、どの大学でも間違いなく問われることに対して模範解答の下書きを作るべし』
学部志望理由・大学志望理由は必ず問われます。
上記2つはこの時期から文章の構想を練り始めましょう。
必殺(?)の流れを1つ組み立てられれば複数の大学に転用できます。
また、中高時代の課外・学内活動も頻出です。
記述スペースが小さい場合は箇条書きで構いませんが、
それなりにスペースがある場合、少し文章構成に迷う内容です。
これも一つ自信のある文章を作っておくと数か月後に自分を助けます。
2つ目のアドバイスは
『仕上げた文章をとにかく沢山の人に添削してもらうべし』
これは大事ですよ。
1つ目のアドバイスに従って構想を練ったら、必ずそれを他人に見せましょう。
親、担任助手、学校の先生、友達
とにかく批評の数を集めましょう。
沢山集めれば集めるほど、共通して指摘される箇所が浮き出てきます。
それが作文の癖や稚拙な部分なのです。
アドバイスは十人十色ですから、全てに応えていると滅茶苦茶になりますね。
私のもとに文章を持ってきてくれた生徒には、少なくとも10回書き直す覚悟でいてくれと言っています。
これくらいの忍耐力で臨まないと良いものは出来上がりません。
どんなにひどい文章を持ってきた人も、5・6回書き直すと読むに堪えるものになってきます。
中には当初の文章の原形をとどめていない人もいますが(笑)、それほど時間をかけて真剣に向き合った結果です。
作文は時間がかかるのです。それも人生がかかった作文ですから、一夕一朝でできれば苦労しません。
だから今すぐに準備を始める必要があるのです。
3つ目のアドバイスは
『とにかく簡潔に』
漢字を使えるところは漢字を使う。
熟語にできる言い回しは熟語にする。
句点はしかるべきところだけにつかう。
指示語を多用しない。
一文はなるべく短く。
ですます調は使わない。
訊かれていることのみに応える。
挙げればきりがありません。
中島敦という作家をご存知でしょうか。
李徴と虎の話で国語の教科書のレギュラーメンバーなのですが
彼は漢文調の文章を書きます。
言葉遣いは簡潔明瞭で無駄な言い回しが一切ありません。
私のお気に入りの作家で、自分が文章を書くときはなるべく中島のように簡潔にできたらいいなと思っています。
(到底比べるのもおこがましいですが意識として常に持っていたいと思っています)
記述スペースが少ない志願理由書などは特に簡潔さを追求すべきです。
以上3つもざっくりとしたアドバイスを共有させていただきました。
何らかの参考になれば幸いです。
下記の日程で医学部受験説明会を開催します。
(毎月末に開催しています)
日付:9/30 (水)
時間:19:00~20:00
場所:吉祥寺校自習室
今月のテーマは小論文・志願理由書の書き方です。
このブログよりもさらに踏み込んだ内容を扱いますのでお時間ある方はぜひご参加ください。
医学部とありますが学部は関係ありません。小論文や志願理由書を書く必要のあるすべての生徒が対象です。
吉祥寺校担任助手4年
青島健人